よく、着色していない鉄塔と「赤白」に着色している鉄塔を見かけませんでしょうか?
答えは、「60m超えの鉄塔は赤白に着色」なんです。
航空機(航空機・ヘリコプターなど)のパイロットが高さを把握出来るように目印として区分けされています。
加えて、赤白鉄塔は夜間に天辺が分かるよう、赤く点滅します。
高圧線鉄塔には、電力を効率的に、かつ安全に送電するための重要な役割を担ういくつかの種類があります。それぞれの鉄塔には、その形状や用途に応じた特徴があります。以下に主要な種類とその特徴を説明します。
1. 単独鉄塔 (Single Circuit Tower)
- 形状: 通常、1組の送電線(2本の導線)を支持するシンプルな構造です。
- 用途: 一般的には中低圧の送電に使用されます。
- 特徴: シンプルな設計で、コストが比較的低いです。
2. 複数回路鉄塔 (Double Circuit Tower)
- 形状: 2組の送電線(4本の導線)を支持する構造です。
- 用途: 高圧送電に使用されることが多く、電力の安定供給を確保するために利用されます。
- 特徴: 一つの鉄塔で複数の回路を運ぶため、土地の使用効率が良いです。
3. 四回線鉄塔 (Four Circuit Tower)
- 形状: 4組の送電線(8本の導線)を支持する大規模な構造です。
- 用途: 大量の電力を長距離にわたって送電するために使用されます。
- 特徴: 非常に高い送電容量を持ちますが、建設コストも高いです。
4. 特殊鉄塔 (Special Towers)
- 角度鉄塔 (Angle Tower): 送電線の方向を変える場所に設置される鉄塔です。強度が高く設計されています。
- 終端鉄塔 (Terminal Tower): 送電線の終点に設置される鉄塔です。一般的には発電所や変電所の近くにあります。
- クロス鉄塔 (Crossing Tower): 川や道路、鉄道などをまたぐために特別に設計された鉄塔です。特に高さが求められる場合が多いです。
5. 自立鉄塔 (Self-supporting Tower)
- 形状: 自立可能な構造で、通常は4本の支柱で構成されています。
- 用途: 一般的に送電線を長距離にわたって支えるために使用されます。
- 特徴: 安定性が高く、風や地震に強い設計です。
6. 張線鉄塔 (Guyed Tower)
- 形状: 支柱をワイヤーロープで支えた構造です。
- 用途: 比較的短距離の送電に使用されます。
- 特徴: コストが低く、設置が簡単です。ただし、ワイヤーロープのメンテナンスが必要です。
7. 鉄筋コンクリート鉄塔 (Reinforced Concrete Tower)
- 形状: 鉄筋コンクリートで作られた鉄塔です。
- 用途: 特に耐久性が求められる場所で使用されます。
- 特徴: 非常に耐久性が高く、長寿命ですが、建設コストが高いです。
これらの鉄塔は、それぞれの用途や地形条件に応じて選ばれ、適切に配置されることで、安全かつ効率的な電力の送電を実現しています。